農業・畜産業が盛んな白保

白保の人口は約1600人。石垣島の中でも農業・畜産業が最も盛んな地域です。平成16・17年度サトウキビ生産量は16.1%を占め、石垣島内32の字の中で第一位の生産量となっています。亜熱帯性気候で1年を通して美しい花々が咲き乱れますが、農業従事者にとっては時に厳しい自然環境であり、特に大型台風の襲来は農作物に大変な被害をもたらします。

生産性の向上へ努力

白保公民館主催「産業共進会」は、第一次産業に従事する住民の中から、2年に1度、優れた生産者を表彰し盛大に祝賀会を開催しています。成果品の品評を行うことにより、相互の生産意欲の向上を目的としています。

海とのかかわり

白保の海は「育ての親」とも言われているように、村人にとって大切な海です。農家の人々もまた、農作業の合間に干潮に合わせて海へ移動し、イノー(礁池:浅瀬)やワタンジ(干潮時リーフエッジまで歩いて渡れる道)などで魚貝や海藻を採ってきました。その日に食べるごく少量の漁をするおかずとりです。また、聞き取り調査によると1949年頃まで、農家の人々は、垣という伝統漁法(潮の干満を利用して魚を捕った原始的な定置漁具)を利用し、半農半魚の暮らしをしていました。

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海にかかわる慣習・行事

生活の中の様々な習慣や行事にも必ず海がかかわっています。例えば、「浜下り」旧暦の3月3日(大潮の干潮時)に行われる行事。この日は女性が浜へ下りて海水で身(手や足)を清めると良い、 とされています。
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海人(うみんちゅの取組み 捕りすぎない努力

白保の海人たちは、持続的な漁業に向けて、小さな魚はもちろん卵を持った魚も海に残す努力をしています。

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白保の主な産業

農業(サトウキビ・葉タバコ・水稲 他)兼業農家が多い
畜産業(肉牛の飼育・放牧)、漁業、サービス業(食堂・商店・民宿・遊漁船・土産店 他)、建設業、製造加工業 他

 

参考資料
平成17年度版「統計いしがき(第29号)」/沖縄県文化環境部/WWFサンゴ礁保護研究センター