石垣市字白保は、沖縄本島より南西におよそ450km、八重山諸島の主島である石垣島の南東部、広く太平洋を臨む場所に位置しています。市街地より12km離れた国道沿いに約1600人、500戸あまりの集落を形成する昔ながらの農村集落で、今もなお農業・畜産業の盛んな村です。
白保の歴史は古く、史実によると慶長検地(1610年)にさかのぼります。1771年(明和八年)の大津波では、大きな被害を受けました。波照間島や沖縄本島、宮古島、多良間島などからの移住者を迎え、ともに村を支え現在に至っています。
目の前に広がる海は、世界最大級のアオサンゴ群集を有するサンゴ礁で有名ですが、芸能活動の活発な村としても知られ、豊年祭やハーリー祭、種子取祭などの伝統行事を大切に受け継ぐとともに、石垣、福木、赤瓦などの伝統的な景観を多くとどめる集落でもあります。